クレ・ド・ポー ボーテは、なぜ世界のラグジュアリーブランドになったのか
- 編集部

- 6月13日
- 読了時間: 4分
更新日:7 時間前

著者:Eat Well · Feel Well · Live Well 編集部
洗顔料に、約1万円。
今でこそ高価格帯のスキンケアは珍しくありませんが、当時の私にとって、それは洗顔料の値段とは思えないほど高価なものでした。
クレ・ド・ポー ボーテ。
その名前を聞いて私が思い出すのは、昔使っていた一本の洗顔料です。
百貨店の化粧品売り場に並ぶ姿は華やかで、手に取るには少し勇気がいる。私にとってクレ・ド・ポー ボーテは、長い間「資生堂の最も高級なライン」という存在でした。
けれど今回、久しぶりに製品に触れながらブランドについて見直してみると、その認識は少し違っていたのかもしれないと思いました。
クレ・ド・ポー ボーテは、いつの間にか「日本の高級化粧品」という枠を越え、世界で独自の存在感を持つラグジュアリーブランドへと成長していたのです。
では、なぜこのブランドは、40年以上にわたり特別な存在であり続けているのでしょうか。
私が知っていた「資生堂の高級ライン」ではなかった
クレ・ド・ポー ボーテは、1982年に誕生しました。
ブランド名はフランス語で「肌の鍵」を意味します。
けれど、今回あらためてブランドの歩みを見て、私の中にあった認識が少し古かったことに気づきました。
クレ・ド・ポー ボーテを「資生堂の高級ライン」とだけ捉えること自体が、このブランドを小さく見ていたのかもしれません。
単に日本の化粧品会社がつくった高価格帯シリーズを、海外へ展開したわけではありません。
日本の研究力と繊細な美意識を土台にしながら、世界のラグジュアリーブランドと並ぶ存在を目指し、独自の世界観を築いてきたブランド。
美容液、UVクリーム、そして最高峰ラインのシナクティフ。
それらを並べて眺めたとき、そこにあったのは「企業の上位シリーズ」ではなく、研究、デザイン、香り、使い心地までを一つの思想で貫いた、クレ・ド・ポー ボーテという独立した世界でした。
ブランドが変わったのではありません。私の見方が、ようやく追いついたのだと思います。

30年以上経っても記憶に残る感触
クレ・ド・ポー ボーテの印象を形づくっているのは、華やかなパッケージや広告だけではありません。
編集部が19歳か20歳の頃に使用した洗顔料は、洗い流した後の肌が驚くほどなめらかで、思わず何度も触れたくなるような感触でした。
それから30年以上が経った今も、その使用感は記憶に残っています。
当時は、その理由を単に「高級な化粧品だから」と捉えていました。
しかし、あらためてブランドの歩みを見ていくと、その感触の背景には、長年にわたり積み重ねられてきた皮膚科学研究と、研究成果を使用感へ落とし込む技術があったことが見えてきます。
高級感は、パッケージや広告によって演出できます。
けれど、30年以上経っても記憶に残る使用感は、演出だけでは生まれません。
クレ・ド・ポー ボーテのラグジュアリーは、目に映る美しさだけではなく、肌に残る体験によって形づくられているのかもしれません。
「若返り」ではなく、美しく年齢を重ねるという考え方
近年は即効性や劇的な変化をうたう美容商品も少なくありません。
一方でクレ・ド・ポー ボーテが提案しているのは、年齢を否定するのではなく、その人らしい美しさを引き出すこと。
肌を隠すのではなく、美しく見せる。
年齢を重ねることを恐れるのではなく、その魅力を活かす。
そんな価値観が、多くの女性に長く支持されている理由なのかもしれません。
高級品はつくれても、ブランドは時間でしか育たない
今回あらためてクレ・ド・ポー ボーテに触れ、見えてきたのは、製品の華やかさだけではありませんでした。
研究を重ね、技術を磨きながら、一つの世界観を守り続けてきた時間。
その積み重ねこそが、クレ・ド・ポー ボーテを単なる高価格帯の化粧品ではなく、世界で認められるラグジュアリーブランドへと育ててきたのでしょう。
価格を上げることはできても、信頼を短期間でつくることはできません。
美しいパッケージも、華やかな広告も、ブランドの魅力を形づくる大切な要素です。
けれど、30年以上前に使った洗顔料の感触が今も記憶に残っていることを考えると、その価値は目に見える美しさだけではなかったことが分かります。
クレ・ド・ポー ボーテが積み重ねてきたのは、製品の歴史ではなく、美しさへの信頼そのものなのかもしれません。
※本記事は編集部による体験および感想を含みます。使用感には個人差があります。
Editor's Note
若い頃は「高級な洗顔料」という印象だったクレ・ド・ポー ボーテ。今回あらためて製品に触れ、ブランドが積み重ねてきた時間や哲学にも目が向きました。長く愛されるブランドには、製品だけではない理由があるのかもしれません。





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